自宅の車庫入れや駐車の際、うっかり自宅の外壁や塀、ガレージに車をぶつけてしまう事故は珍しくありません。
特に新築住宅で引き渡し直後で感覚が分からず、つい外壁に車をぶつけることがあるのです。
「自動車保険に入っているから、壊れた家も保険で直せるのでは?」と考える方は多いですが、結論から言うと、自動車保険で自分の家を直すことはできません。
しかし、自分の家を保険で直す方法はあります。
この記事では、なぜ自動車保険で自宅を直せないのか、壊れた家や車をどうやって直せばよいのかを分かりやすく解説します。
なぜ自動車保険で自分の家は直せないのか?
自動車保険には、相手の物を壊したときに使える「対物賠償責任保険」がついています。
ただし、対物賠償保険が使えるのは「他人」の財物を壊して、法律上の損害賠償責任が発生したときに限られます。
自分自身や同居の家族が所有している自宅の外壁や門扉、カーポートなどは「他人の物」には当たりません。
自分で自分の持ち物を壊しても法律上の賠償責任は生じないため、通常の対物賠償保険の対象外となります。
自動車保険に特約がついていることも
通常の自動車保険では補償されませんが、特定のオプションを用意している保険会社もあります。
このような名前の特約です。
- 自宅・車庫等修理費用補償特約
- 構内事故費用特約
こうした特約をあらかじめセットしていれば、自宅の敷地内で自分の建物や車庫を壊してしまった場合でも、決められた上限額(30万円〜50万円程度など)の範囲内で修理代が出ます。
これは一部のネット系自動車保険の特約です。
補償額の低さもあり、慰め程度に考えてください。
自宅の破損は「火災保険」で直せる
自動車保険で直せない場合、最も頼りになるのが住まいに掛けている「火災保険」です。
火災保険は火事だけでなく、住まいのさまざまな破損トラブルに対応しています。
契約内容に「物体の落下・飛来・衝突」という補償内容が含まれていれば、自家用車をぶつけて壊してしまった自宅の外壁、門扉、フェンスなどの修理費用が補償されます。
火災保険は、保険を使ったからといって自動車保険のように次の更新でかけ金が高くなるわけではありません。(築年数によって高くはなりますが)
せっかく加入している火災保険ですので、補償される可能性があるのであれば積極的に使いましょう。
自動車の修理はどうする?
自宅にぶつけた車側の修理はどうしたらいいでしょうか?
そこは自動車保険の「車両保険」を使います。
ただし、加入しているプランによって補償されるかどうかが分かれます。
- 一般型(フルカバー型):ガードレールや自宅への衝突など、単独事故(自損事故)も補償対象になります。
- 限定型(エコノミー型):原則として車同士の事故に限定されているため、自宅にぶつけた自損事故では保険金が出ないケースが大半です。
車両保険を使う際の注意点
一般型の車両保険に入っていれば車の修理代は出ますが、自損事故で保険を使うと「3等級ダウン事故」になります。
翌年から3年間は保険料が高くなるため、数万円程度の軽い傷であれば、自費で修理したほうがトータルの出費を抑えられることもあります。
修理工場で見積もりを取ったうえで、保険会社に「保険を使うと翌年以降の保険料がいくら上がるか」を試算してもらい、比較して決めましょう。
自宅に車をぶつけたときの対処手順
事故が起きてしまったら、以下の手順で落ち着いて対応を進めてください。
現場と破損箇所の写真を撮る
家側(外壁やフェンス)と車側の両方について、ぶつかった状況が分かる全体写真と、破損部分のアップ写真を撮影しておきます。
保険会社へ連絡する
家の修理について火災保険の窓口へ連絡し、「物体の衝突」で補償されるか確認します。
車の修理見積もりを取る
ディーラーや修理工場で車側の見積もりを取り、自動車保険の車両保険を使うべきか計算します。
まとめ
自分で自宅に車をぶつけてしまった場合、自動車保険では家の修理代は出ません。
- 家の修理:まずは住宅の「火災保険(物体の落下・飛来・衝突)」を確認する
- 車の修理:自動車保険の「車両保険(一般型)」の利用を検討する
それぞれの保険の役割を正しく使い分けることで、自己負担を最小限に抑えて修理を進めることができます。
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