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体調不良で休みたいシングルマザー必見!2年間の静養と子どもの大学無償化を両立する生活防衛術

シングルマザーの世帯で大きな不安は、「自分が病気倒れたら家族はどうなるのだろうか」ということ。倒れるという深刻な状態までいかなくても、日々の疲労やストレスから心身の不調へとつながるのは珍しくありません。

「体調を崩して仕事を続けるのが限界。でも、高校生・中学生の子どもの学費や日々の生活費を考えると休むわけにはいかない……」

学費のことを考えるとつい無理をしてしまうもの。しかしその無理は、年齢的にも重度のメンタル疾患や脳卒中などの大病の引き金になりかねません。

少し仕事を休みたいが、どうしたらいいだろう・・・そんな不安にこの記事ではお答えします。

公的制度を正しく組み合わせれば、最大約2年間にわたり生活費を確保しながら療養し、同時に子どもの「大学無償化(満額)」や「児童扶養手当(満額)」をすべて維持することは十分に可能です。収入は減りますが社会保険料を減免して固定費を安くすることも可能です。

また、もし退職せずにパートとして勤務を続ける場合でも、正しい年収基準や労働時間の条件を知っていれば「働き損」を完全に回避できます。

無理に働き続けて体調を悪化させる前に知っておくべき、シングルマザーのための完全生活防衛ロードマップを詳しく解説します。

2年間の静養期間を作る「傷病手当金+雇用保険」

生活費の不安を解消し、約2年間の療養・求職期間を確保するためのポイントが、「健康保険の傷病手当金」と「雇用保険の失業手当」の連続受給です。

多くの人が「どちらか一方しか選べない」と誤解していますが、受給する順番と手続きを守ることで、両方の給付を無駄なく受け取ることができます。

また「傷病手当をもらうためには会社を辞められない。もう会社からは辞めてほしいといわれている」と考えている人もいるでしょう。傷病手当金は会社を辞めた後も受給できます。

2年間、最低限の生活費を確保する方法

今の仕事を辞めて2年間静養するとしたら、次のような基本の流れがあります。

少し難しいですが、覚えておきましょう。

傷病手当金がもらえる療養期間(最大1年6カ月)を確認

傷病手当金を受給 健康保険から、休職前の給与の約3分の2が支給されます。この手当は非課税のため、税金や社会保険料の負担を抑えながら療養に専念できます。

退職時の手続き

雇用保険の「受給期間延長」 退職後、ハローワークで「病気療養のため今は働けない」旨を申請し、本来1年である失業手当の受給期限を最大4年間まで保留(凍結)できます。

傷病手当金を1年半受け取ってから、その後に雇用保険の受給へと移行します。

回復期・求職活動期間(約3〜4ヶ月)

傷病手当金の受給期間が終わったら、今度は雇用保険の失業給付に移ります。

ただし、ここで必ずしも雇用保険に移行できるとは限りません。

求職活動ができる健康状態であることが条件です。

主治医から「就労可能」の許可をもらい、ハローワークでの延長手続きを解除してもらいます。そして失業手当を受け取りながら、無理のないペースで次の就職活動を行います。

会社を辞める→傷病手当金を受給→次に失業給付を受給=約2年間という流れを覚えておきましょう。

退職後に「傷病手当金」を満額受け取るための3大鉄則

「会社を辞めたら傷病手当金は打ち切られる」と思われがちですが、健康保険法の「資格喪失後の継続給付」という規定により、退職後も最長1年6カ月間、健康保険から直接口座へ支給を受け続けることができます。

そのためには、在職中に以下の3つの要件を満たす必要があります。

① 健康保険の加入期間が「継続して1年以上」あること

現在の職場で社会保険(健康保険)に加入して1年以上経過していればクリアできます。

② 在職中に「連続3日間の休み(待期期間)」を完成させること

退職日より前に、病気や体調不良で仕事を連続3日間休んだ実績(有給休暇または病気欠勤)を作ります。

【最重要】退職日当日は絶対に「出勤」しないこと

最も注意が必要な落とし穴です。退職日に1時間でも出勤したり、タイムカードを押したり、引き継ぎ作業を行ったりすると、「退職日当日に働けた=病気が治った」と機械的に判断され、退職後の受給資格がすべて消滅します。私物の整理や返却物は事前に郵送などで済ませ、退職日は必ず「休み」の状態で迎える必要があります。

体調不良で退職を余儀なくされるのであれば、傷病手当金を受給は絶対にしましょう。

パート勤務「週17.5時間」への変更は絶対避けて

体調不良でこれまでの勤務が難しくなった際、同じ職場で「週17.5時間(1日3.5時間×週5日、または半日勤務など)」の短時間パートに切り替えて様子を見ようと考える人がいます。

あるいは職場からパートへの移行を打診されることもあるでしょう。

しかし、この「17.5時間」という数字には大きなデメリットがあります。

そもそもなぜ17.5時間なのでしょうか。

法律上、パートや短時間労働者が勤務先の社会保険に加入するための最低基準は「週20時間以上」(※正社員の所定労働時間の4分の3以上、または従業員規模等の要件を満たす場合)と定められています。

つまり、社会保険に加入できる基準の3/4、つまり「週17.5時間」に減らしてしまうと、社会保険に加入できなくなります。

社会保険に加入しないと、職場にとって、労働者の保険料を負担しなくてもいいという金銭的メリットがあります。そのメリットは労働者にとって大きなデメリットです。

17.5時間という言葉を聞いたら、「どこかでそれはダメだと聞いたぞ」と思い出してください。

週17.5時間勤務のデメリット

  • 社会保険から強制的に脱退となる 週20時間未満になるため、職場の健康保険・厚生年金から脱退させられ、全額自己負担の国民健康保険・国民年金へ切り替える必要があります。会社は厚生年金や健康保険料を支払う必要がなくなります。
  • 「傷病手当金」の権利も失います。国民健康保険には、病気で休んだ際の生活を保障する「傷病手当金」の制度がありません。17.5時間で勤務を始めた後に体調がさらに悪化して働けなくなっても、本来受け取れるはずだった「月給の約3分の2(最長1年半)」という強力な給付金が1円も出なくなります。
  • 将来の年金が減ります。厚生年金からも外れるため、将来受け取る老齢年金の受給額が減るだけでなく、万が一重い障害が残った場合の「障害厚生年金」の対象からも外れます。

体調が限界に達している場合は、社会保険を失ってしまう「週20時間未満(17.5時間など)」の短時間パートへ安易に移行せず、正社員の立場のまま医師の診断書を提出して休職するか、休職を断る会社であれば会社都合での退職手続き(退職推奨)を進めてください。

勤務先からの17.5時間勤務のパートへの変更を打診されても断ってください。

パート勤務を選ぶ場合の「働き損なし」ボーダーライン

もし休職や傷病手当をもらったうえでの退職を選ばず、違う会社でパートとして働き続ける場合、いくらまでの年収であれば「働き損」がないのでしょうか?

せっかく無理して働くのに、手取りが減ったら意味がありませんよね。

答えは、「週20時間以上」を確保して社保に入りつつ、「年収204万円以下(月収約17万円以下)」であることです。

母子家庭(子ども2人)において、大学無償化・児童扶養手当・税金の免除措置をすべて満額で受けながら、手取りを最大化できる基準の年収は以下の通りです。参考にしてください。

各種支援制度を受けられる年収(母子+子2人の場合)

大学無償化(修学支援新制度・第I区分)

年収 約204万円以下 授業料全額免除+給付型奨学金の満額支給を受けるための基準です。ひとり親家庭の場合、年収204万4,000円未満(合計所得135万円以下)であれば住民税非課税世帯となり、最高ランク(第I区分)が維持されます。

児童扶養手当(全部支給・満額)

年収 約215万円以下 にしてください。子ども2人の場合、所得基準額145万円に諸控除を足した計算により、年収約215万円以下であれば満額受給が可能です。

高校等就学支援金

年収 約590万円以下 非課税世帯であれば公立・私立問わず上限額まで全額カバーされます。

意識すべき「働き損のない年収と労働時間

パートとして働く場合、「週20時間以上かつ年収204万円未満」に収めるのが効率のいい働き方です。

  • 理想の月収・年収:月収10万〜16万円程度(年収120万〜190万円前後)
  • 理想の労働時間:週20時間〜25時間程度(※社保を失う週17.5時間などの20時間未満は避ける)

この範囲で働くことで、勤務先の社会保険に加入して将来の年金を増やしつつ、万が一の傷病手当金の権利を残したまま、大学無償化(満額)や児童扶養手当(満額)をすべて維持できます。

社会保険に加入=損、だと思い込んでいる人が非常に多いのですが、シングルマザーにとって社会保険は絶対死守すべきセーフティネットです。傷病手当や失業給付をもらえるのは社会保険に加入しているからことです。生命保険に加入していても傷病手当は失業給付に似た保障はありません。

傷病手当を受給している時期の大学無償化などへの影響は?

心配なのが「傷病手当金や雇用保険を受給して、子どもの教育費に影響が出ないか?公的支援を外されないか?」という点かもしれません。結論として、各種支援制度で損をすることはありません。

主な公的支援と判定基準

大学無償化(高等教育の修学支援新制度)

満額(第I区分)を維持されます。 授業料全額免除と給付型奨学金が受けられる第I区分は「住民税非課税世帯」が対象です。傷病手当金や失業手当は所得税法上「非課税所得」として扱われるため、役所の所得判定では「収入ゼロ」として計算され、満額支援の権利をキープできます。

児童扶養手当

満額(全部支給)を継続されます。 児童扶養手当の所得制限計算にも、非課税所得である傷病手当金・失業手当は算入されません。手当の減額や停止の心配はありません。

高校等就学支援金

上限まで全額支給されます。高校生のお子様の授業料支援も非課税世帯枠が適用され、公立・私立問わず上限まで全額カバーされます。

国民健康保険料・国民年金

免除・減免申請が可能です。退職後は所得がゼロ扱いとなるため、役所窓口で申請することで保険料の全額免除や減免措置を受けられます。社会保険料が限りなくゼロに近づくのはメリットが大きいですね。

進学の初期費用が足りない場合は「母子父子寡婦福祉資金貸付金」

傷病手当金や大学無償化で生活費と授業料はある程度カバーできますが、大学受験料や入学金など「無償化の給付金が振り込まれる前の初期費用」や「当面の予備資金」が必要なります。

その際は、自治体の福祉窓口で申請できる「母子父子寡婦福祉資金貸付金」の活用を考えましょう。

  • 就学支度資金・修学資金:大学受験料や入学金、アパートの敷金・礼金などを無利子・保証人不要で借り入れ可能。
  • 生活資金:療養中や再就職活動中の生活を支えるための無利子貸付。

公的な貸付制度を活用すれば、高金利なカードローンや教育ローンに頼ることなく、安全に進学費用のタイムラグを埋めることができます。

心身の回復を最優先にするために

子どもの進学を控えたシングルマザーにとって、仕事を休む決断は非常に勇気がいるものです。しかし、万が一の健康悪化時に生活と子どもの教育を守るための公的なセーフティネットが用意されています。

まずは体調を整えましょう。無理をしてもさらに状況が困難になってしまいます。

傷病手当金や失業給付は、労働者の権利です。そのために社会保険料を支払っているのですから、積極的に活用しましょう。

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ABOUT US
長岡FP事務所代表社員

長岡FP事務所合同会社
代表社員 長岡理知

住宅専門FP・RAG型AIエージェント「Tally」シリーズの開発者。プロダクトエンジニア。インディーハッカー。

2005年にプルデンシャル生命へ入社。2009年から2011年まで大手ハウスメーカー専属FPとして活動し、2011年以降は数多くのハウスメーカーと提携。2020年に保険会社を退職し、長岡FP事務所を開業しました。

住宅専門FPとして約20年にわたり、累計5,200世帯を超える住宅購入相談を担当。ハウスメーカー選び、住宅ローン選び、ライフプランニング、生命保険の見直しを専門としています。

当社ブログでは、AI(LLM)を使用せず、すべての記事を本人が執筆しています。

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