自動車保険を見直そうとしたとき、最初に感じる疑問はシンプルです。「結局、どこが安いの?」
結論から言います。
ダイレクト型(ネット型)一択です。
家計の見直しを勧めている場合、まずは損害保険を乗り換えましょう。特に今まだ代理店型に入っているなら、更新のタイミングでダイレクト型に乗り換えることを強くおすすめします。
代理店の担当者は、事故現場には来ない
旧来の代理店型を選び続ける理由として「事故の時は代理店がやってくれるから安心」という声をよく聞きます。しかし、これは大きな誤解かもしれません。
基本的に、代理店は事故現場には来ません。その後の対応も代理店ではなく保険会社が行います。
仮に来たとしても、それは慣習的な行動にすぎません。実は代理店が現場に駆けつけてもやることはないのです。
示談交渉も、保険金の査定も、ロードサービスの手配も、すべて保険会社が行います。
代理店が介在することで行き違いが発生すると、不利益を被るのは契約者です。
現場に駆けつけた代理店にできることは、せいぜい「保険会社に電話をかけてあげる」程度です。もちろん、現場でやることのマニュアルは保険会社によってはありますが、事故対応に代理店が介在することでメリットはほとんどないでしょう。
昔ながらの対応をしてくれたという安心感だけです。
代理店としては、事故対応で現場に急行はしなくないのが本音です。
そもそも、損害保険の代理店は仕組みが前時代的で、慢性的に人手不足に陥っています。1人の担当者が何千件もの顧客を抱えながら、更新手続きもこなしています。契約手続きだけで精いっぱいの、典型的な労働集約型の仕事なのです。
プライベートの時間に事故の連絡が入っても、駆けつけるなど不可能です。代理店の担当者が常に近隣にいるとは限らず、家族と過ごし、お酒を飲んでいることもあるでしょう。「いざとなれば代理店がすぐに駆け付けてくれる」という期待は、代理店にとっても本音では荷が重いのです。
「代理店がいる安心感」のために、毎年数万円の割増保険料を払い続けているのが代理店型から自動車保険に加入している人たちの実態です。
私も何度か大きな事故を経験していますが、代理店への連絡をしたことはありません。現場から保険会社に直接連絡すれば、その後の対応を教えてくれます。代理店を介在させる必要はないな、というのが率直な感想です。
代理店型とダイレクト型、保険料はどのくらい違うのか
一概にはいえませんが、同じ補償内容で比べると、保険料が半額近くになるケースもあるというのが結論です。
代理店型は保険会社の人件費・運営コストが保険料に上乗せされています。ダイレクト型はインターネットで直接契約するため、その中間コストがまるごと削られます。
さらに2026年1月、国内大手損保が保険料を平均6〜7.5%引き上げました。代理店型に加入し続けている人は、この値上げ分を払うことになります。
損害保険会社はこの数十年にかけて少しずつ保険料を引き上げ続けています。その理由としては災害が多いからというものもありますが、実はそれだけでなく、日本の市場が縮小しているからという収益の理由が大きいでしょう。
損害保険会社は莫大な人数の社員がいて、その年収も高いことで有名です。自分たちのリストラはあまり進まず、効率化として小規模の代理店を強引に解約させたり、保険料を上げ続けたりしているわけです。その上で、ビッグモーターの事件やカルテルの事件も起こし、旧来の損害保険会社は息も絶え絶えという状況。
消費者としてそれに付き合う必要はありません。ダイレクト型損保で掛け金を安くしましょう。
自動車事故が起きた時は、自分だけで対応できます
ダイレクト型を選ばない理由として「事故のとき不安」という声があります。
しかし実際には、事故直後にやるべきことは決まっていて、順番通りに動けば誰でも対処できます。
事故が起きたときの対応手順
| ① 警察に連絡 | |
| 物損・人身を問わず110番。警察への報告は法律上の義務で、後の保険請求に必要な「事故証明書」もここから始まる。 | |
| ② 車を道路脇に移動 | |
| ハザードランプを点灯し、交通の妨げにならないよう道路脇に寄せる。三角表示板や発煙筒があれば後方に設置する。 | |
| ③ ロードサービスに連絡 | |
| 加入保険のロードサービス番号に電話してレッカーを依頼。警察の現場検証が終わり次第、移動できる。主要ダイレクト型各社は24時間365日対応。 | |
| ④ 保険会社に事故報告 | |
| 多くのダイレクト型ではロードサービスと事故受付が一本化されており、電話一本でレッカー手配と担当者への引き継ぎが同時に完了。事故後はマイページで進捗確認、チャットで担当者とやり取りできる。 | |
| ⑤ 帰宅手段を確保 | |
| レッカーの手配が完了したら、タクシーや家族への連絡で帰宅手段を確保する。一部のダイレクト型では帰宅費用の補償が付帯されていて、後日立替金を清算できる。レッカー車に便乗はできない。 | |
| ⑥ 相手と情報交換 | |
| 相手の氏名・電話番号・住所・免許証番号・車のナンバー・加入保険会社と証券番号を確認。スマートフォンで免許証と車検証を撮影しておくと確実。 | |
| ⑦ あとは保険会社に任せる | |
| 示談交渉・修理工場の手配・保険金の査定はすべて保険会社本体の仕事。代理店型でもダイレクト型でもここは変わらない。 |
この7ステップは、代理店型に入っていても自分でやることは同じです。担当者が現場に来て代わりにやってくれる、ということはありません。
事故の時にパニックになるかもしれないと思う方も多いでしょう。その場合も、ダイレクト型の場合は、現場にセコムやアルソックなど警備会社が駆け付けてくれるサービスもあります。もちろん警備員が現場の手続きをしてくれるわけではありませんが、交通整理などをしてくれます。
主要ダイレクト型5社の満足度と特徴
では、ダイレクト型の主要5社の実際のところを解説していきましょう。
ソニー損保
2026年オリコン顧客満足度調査「自動車保険ダイレクト型」で9年連続総合1位(76.5点)。商品内容・事故対応・ロードサービスなど7項目のうち5項目で1位。2025年度のJCSI(日本版顧客満足度指数)でも損害保険業界6年連続1位を獲得しています。
セコム隊員が事故現場に急行する「セコム事故現場かけつけサービス」が無料付帯。事故受付後1時間以内に専任担当者から連絡が入ります。ダイレクト型の中では保険料はやや高めですが、事故時のサポートを重視する人には支持されています。
私自身もソニー損保に加入しており、一度自損事故で保険を使ったことがあります。連絡から手続きの完了まで、対応は終始スムーズで、満足度は100点でした。ダイレクト型だからといって不安を感じる場面は一切ありませんでした。
SOMPOダイレクト「おとなの自動車保険」
2026年オリコン顧客満足度調査で総合3位(74.5点)。「女性×40代」部門1位。
最大の特徴は1歳刻みの保険料体系で、30〜50代の事故率が低い世代の保険料が有利になります。他社から乗り換えた人の平均節約額は25,679円(自社調べ)。事故対応満足度は5点満点中4.2点(2024年5月〜2025年9月、回答者17,998名)。損保ジャパンの全国ネットワークとALSOKが連携する体制です。
条件にもよりますが、ソニー損保よりもさらに安くなる可能性があります。事故対応は損保ジャパンのクオリティなので、安心できます。
チューリッヒ保険会社
リスク細分型の料金設定で、優良ドライバーや年間走行距離が少ない人ほど割引が大きくなります。事故対応満足度は91.36%(2024年4月〜2025年3月、自社調べ)。ネット申し込み割引は最大21,500円。
SBI損保
他社から乗り換えた契約者の平均節約額は25,004円(自社調べ)。保険料満足度96.6%、全国約10,800か所・24時間365日のロードサービスが強みです。
三井ダイレクト損保
大手代理店型から乗り換えた人の保険料満足度は96.3%(自社調べ)。MS&ADグループ傘下でチャット・電話サポートが充実しており、ダイレクト型初心者にも使いやすい設計です。
大手損害保険会社の傘下であり、事故対応に不安はありません。
「どこが一番安いか」は自分の条件で決まる
この中でどこが安いかというと、即答はできません。
年齢・等級・走行距離・車種・居住地・免許の色など、この組み合わせによって、各社の保険料は大きく変わります。
一般的に30〜50代はおとなの自動車保険が有利になりやすいですが、実際に見積もりを取るまでは確認できません。
すべての保険会社の見積もりをとって比較してみましょう。
一括見積もりを使うべき理由
ダイレクト型がいいとはいっても、1社だけ見て決めると、数万円単位で損をしている可能性があります。
そこでおすすめなのが、一括見積もりのサービスです。
一括見積もりの最大のメリットは、1回の入力で複数社の保険料が同じ条件で並ぶことです。各社のサイトに個別にアクセスして同じ情報を何度も入力する手間がなく、金額だけをフラットに比べられます。
比較サイトのインズウェブの利用者調査(2025年4月〜2026年3月)では、一括見積もりを使った人の保険料節約額は平均37,154円/年。年間5万円以上安くなった人もいるそうです。
一括見積もりサイトと聞くと「申し込んだ後に大量の勧誘電話(鬼電)がかかってくるのでは?」と不安になるかもしれません。
しかし、自動車保険の一括見積もりに関しては、引越し業者や車の買取査定業者とは違って電話攻勢を受けることは基本的にありません。各社からメールやハガキで見積もり結果が届くだけなので、じっくり自分のペースで比較できます。
まとめ
- 代理店の担当者は事故現場には来ない。事故対応の本体は保険会社であり、ダイレクト型でも変わらない
- 代理店型とダイレクト型では同補償で保険料が半額近くになるケースもある
- 事故時の手順は「警察→安全確保→ロードサービス→保険会社報告→帰宅手段確保→相手と情報交換→あとは保険会社に任せる」の7ステップで完結する
- ソニー損保はオリコン9年連続1位で事故対応に強く、SOMPOダイレクトは30〜50代の保険料が安い傾向
- インズウェブの一括見積もりで平均年間37,154円の節約実績がある
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