【警告】住宅ローン金利上昇への不安。「金利上昇に備えた資産運用」が大失敗に終わるわけ

  住宅ローン保険相談の専門家|長岡fp事務所青森東京 金利上昇 何で備えるか

金利上昇に備えて「資産運用」…それ騙されてます

「住宅ローンの変動金利、いよいよ上がるらしい」 「毎月の返済額が増えたら生活が苦しい…資産運用で増やしてカバーできないだろうか?」

連日の金利上昇ニュースを見て、住宅ローンを返済中の方、特に変動金利で借りている方は、大きな不安を感じていることでしょう。

その不安を見透かしたかのように、一部の「自称FP」が、変動金利の上昇に備えて資産運用をしましょう!と誘ってくることがあります。

「繰上げ返済なんて不要です!資産運用をする繰上げ返済よりもずっと得しますよ!」

と、近年そのような勧誘トークを展開する業者が増えています。

しかし住宅専門ファイナンシャルプランナーからすると、資産運用で変動金利の上昇対策など、ファンタジーを通り越してオカルトの範疇の物語です。正気ではありません。

この記事では、なぜ「住宅ローン金利上昇に備える資産運用」が危険なのか、その理由と、今本当にやるべき本質的な対策を解説します。

なぜ「金利上昇に備える資産運用」は危険なのか?

不安な時ほど、人は冷静な判断ができなくなりがちです。まずは、その行動に潜む3つの危険性を理解してください。

「投資で住宅ローンを返す」という幼稚な発想が失敗をまねく

「ローン返済が増える分、投資で増やそう!」という安直な思いつきは、冷静な判断力を奪います。この心理状態は、着実に資産を育てる「投資」ではなく、一発逆転を狙う「投機(ギャンブル)」に自分を向かわせます。

  • 値動きの激しい個別株に手を出してしまう
  • レバレッジをかけたハイリスクな商品に魅力を感じてしまう
  • 短期的な利益を求めて頻繁な売買・解約を繰り返してしまう
  • 変額保険という「生命保険」に短期的な運用益を期待してしまう
  • みんながお金を増やしているという焦りで思考停止になってしまう

住宅ローンという金融商品に対しての無知から、「投資」で住宅ローンを返済するというファンタジーを信じてしまうのです。

収入が限られている会社員世帯にとっての資産運用は、老後資金の備えだけが目的です。住宅ローンを資産運用益で返そうというのは、ちょっと幼稚なファンタジーとしか言えません。

本来の目的を見失った運用に手を出し、結果的に大きな損失を抱えてしまうのは、典型的な投資失敗パターンです。

市場のタイミングを計ることはプロでも不可能

そもそも、「金利がいつ、どのくらい上がるか」「それに伴い、どの株が上がるか」を正確に予測することは、金融のプロでも不可能です。金利上昇と株価はどのように作用し、どんな未来になるかは、誰も予測できないのです。

もしかしたら、金利が上昇したら株価が大暴落するかもしれません。

「金利上昇に備えて、確実にもうかる商品に投資する」という行為は、未来の相場を予測して投資を行う悪手、「タイミング投資」そのもの。はっきり言って、タイミング投資は超能力を信じるかというレベルの話です。

しかし、多くの個人投資家がこのタイミング投資で失敗し、「投資した結果、何もしない方がはるかにマシだった」という事態に陥ります。不確実な予測に賭ける行為は、資産を守るどころか、危険にさらす行為に他なりません。

自称FPの生命保険営業マンなどが、まるで確実に資産が増え住宅ローンの返済資金になるかのような言い方で変額保険を勧誘している光景をよく見ます。しかし、変額保険は死亡保障と老後の資産形成を両立させようとする生命保険であり、住宅ローン金利の上昇の対策には使えません。NISAも目的は老後資産の形成です。

最も重要な「負債の管理」がおろそかになる

資産運用(プラスの資産)のことばかりに気を取られ、住宅ローン(マイナスの資産)という巨大な負債の管理という、最も重要な対策がおろそかになっている人がたくさんいます。

マイナスをプラスで取り返す、という発想は、パチンコの負けを明日の勝負で取り返すと言っているのと同じです。投資が意識高い系ギャンブルになっている人が多いようです。

家計の安定は、攻め(資産運用)の前に、まず守り(負債管理)を固めることから始まります。不確実な運用益を追い求める前に、確実にコントロールできる繰り上げ返済や借換えなどを検討することが優先です。

資産運用より先にやるべき!住宅ローン金利上昇への”本当の備え”

では、金利上昇という現実を前に、何をすべきなのでしょうか。答えは、オカルトじみた奇策を弄することではなく、家計の足元を固めるという正攻法にあります。

家計の現状を直視し「防衛資金」を確保する

まず、住宅専門ファイナンシャルプランナーに依頼して、ご自身の家計の収支と将来への流れを緻密に計算してみます。

  • 収支の再確認:年単位で赤字になっていないか?削減できる固定費はないか?赤字が常態化する原因はどこか?返済額が上昇しても大丈夫そうか?
  • 教育費の用意:子供の高校進学や大学進学費用は間に合いそうか。
  • 生活防衛資金の確認:病気や失業など、万が一の事態に備えるお金(生活費の1年分が目安)は確保できているか?
  • 繰り上げ返済の原資の用意:住宅ローンの繰り上げ返済資金は貯めていますか?(普通預金で貯めること)
  • 生命保険の用意:病気や死亡など、万が一の時のための生命保険は適切に加入しているか?その掛け金は将来にわたって高くなったりしないか?(掛け捨てで加入すること)

毎月の生活と必要な貯蓄と保険の準備ができてないなら、資産運用を検討するのは論外です。何よりも先に、このセーフティーネットを築くことが最優先課題です。

住宅ローンの「繰り上げ返済」を検討する

余裕資金がある場合、金利上昇局面で最も確実かつ効果的な対策は「繰り上げ返済」です。

投資には元本割れのリスクが伴いますが、繰り上げ返済は「支払うはずだった利息」を100%確実に削減できます。これは、リスクゼロでローン金利分のリターンを得るのと同じ効果を持つ、最強の「守りの運用」です。

特に、返済期間を短くする「期間短縮型」は利息の軽減効果が大きく、金利上昇リスクそのものを早く解消することにつながります。

繰り上げ返済を行うタイミングは、「なるべく早い時期に」「金利が上昇する時」が基本です。長期の運用を目的とするNISAや変額保険では、繰り上げ返済のタイミングを逃しかねません。

「借り換え」で金利上昇リスクを遮断する

変動金利のまま金利上昇の不安を抱え続けるのが精神的に辛いのであれば、「フラット35への借り換え」も有力な選択肢です。

もちろん、固定金利は変動金利より高めに設定されており、手数料もかかります。しかし、将来の金利上昇リスクを完全に遮断し、返済計画を確定させられる安心感は、総合的に見てコスパが高くなります。

借り換えには手数料なども発生するため、一度試算してみることをお勧めします。

金利上昇への備えは、王道の手法で

住宅ローン金利上昇という不安なニュースを前に、「何か特別な対策をしなければ」と焦る気持ちは痛いほど分かります。

しかしそんな時こそ、投機的でテクニカルを気取ったような行動に走ってはいけません。

本当の対策は、ご自身の家計収支と負債に向き合うことです。まずは現金での収支を整え、貯蓄をしていきます。金利が上昇しても返済できるならOKですし、貯蓄ができるのであれば繰り上げ返済をして確実に負債を減らしましょう。万が一のときには生命保険を頼れるように整備しましょう。

それでもゆとりのお金が生まれたらはじめて、数十年後の老後生活に向けた資産運用を検討すればいいのです。その資産運用さえ必要なケースも多々あります。

リスクを取る必要がないのであれば、取らない。

それが会社員世帯の生活防衛の基本です。

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長岡FP事務所
長岡FP事務所合同会社 代表社員 長岡理知。 住宅専門FPとして経験は約20年。累計相談件数は5,000世帯超です。もうひとつの専門分野は生命保険。脳出血やガンなどの大病を患ったときの生活防衛や、老後資金の資産運用についてアドバイスしています。
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長岡FP事務所合同会社 代表社員 長岡理知。 住宅専門FPとして経験は約20年。累計相談件数は5,000世帯超です。もうひとつの専門分野は生命保険。脳出血やガンなどの大病を患ったときの生活防衛や、老後資金の資産運用についてアドバイスしています。